昨日26日、9月議会が終わりました。

核兵器禁止条約の批准を求める請願は、自民、公明議員の反対で否決されました。日本政府を評価し核廃絶を求める意見書が全会一致で採択されました。賛成討論をしました(青字は急きょ加えました)。

請願第1号、第2号、第3号 日本政府に「核兵器禁止条約」の調印・批准を求める意見書の提出に関する請願について、賛成の討論を行います。

私は、この夏広島市にて、被爆者切明千枝子さんの証言をお聴きしました。
切明さんは、広島に原爆が投下された当時15歳、広島第2高女4年生でした。通院途上に被ばく、建物が陰になってくれたため、命がたすかったそうです。
その後、地獄のような中を学校へたどり着きました。学校では、芋畑に動員されていた下級生たちがひどいやけどや傷を負って帰ってきましたが、次々と死んでいきました。12歳や13歳で、なぜこんな悲惨な死を迎えねばならないのか、悲しくてたまらなったそうです。
終戦後、千枝子さん自身も頭髪が抜け、血便高熱などで死を覚悟されましたが、両親のおかげで回復しました。下級生たちの悲惨な死を語り継ぐために、自分は生き残ったのでは、と、88歳の今も語り部を続けておられます。

核兵器禁止条約は世界中の被爆者と市民の希望として生まれました。
日本は唯一の被爆国です。核兵器によって一瞬にして20万人以上の命が奪われました。どこの政府よりも率先して、核兵器禁止条約を批准し廃絶に尽力すべきです。
ところが、核の傘の下、隣国への憎悪を煽り、米国大統領の核攻撃の示唆発言にさえすぐさま支持を表明するなど、被爆者の願いに背を向け続けています。
それゆえ、私自身9月議会へ「核兵器禁止条約の批准を求める意見書(案)」を提出する準備をしていたところです。

⑴ 核兵器禁止条約は、昨年7月7日の国連会議において、国際法 史上初めて、核兵器を違法なものとし、国連加盟国の約3分の2にあたる122カ国の賛成で採択されました。

⑵ 核兵器禁止条約は、第1条において、核兵器の「開発、実験、生産、製造」及び「保有、貯蔵」、さらにその「使用」と「使用の威嚇」を禁止しています。
また、条約締約国に対し 「自国の領域または自国の管轄もしくは管理の下にある
いかなる場所においても、核兵器または核 爆発装置を配置、配備すること」を禁止しています。

⑶ 本年の広島、長崎の平和宣言においての条約の批准が強く求められました。

⑷ また、本議会は、1989年6月26日、「国是である非核三原則が完全に実施されることを願い、核兵器の廃絶を全世界の人々に訴えるとともに、人類普遍の大義に向かって不断の努力を続けることが肝要である」とし、「非核・平和都市宣言」を決議しています。

ICANや被爆2世カズオ石黒氏へノーベル賞が送られたように、「核兵器禁止条約」は核廃絶への希望であります。本議会は日本政府に対して、批准」を求めていくべきであります。
私は、市民の方たちから提出された 日本政府に「核兵器禁止条約」の調印・批准を求める意見書の提出に関する請願」を強く支持し、賛成します。
あわせて、本議会として、意見書の提出を始め、核兵器の禁止、廃絶に向けて、最善の取り組みが望まれます。
最後に、私は、マイナンバー制度が国民の情報を管理し、監視し戦争体制作りと監視社会への道であることから、反対しています。
戦争と核への絶対反対の立場から、マイナンバー制度の事務に反対し、第73号補正予算案とH29年度決算に反対しました。
以上、討論を終わります。